有限会社やえやまファーム

達人名:宮谷茂(有限会社やえやまファーム 代表取締役)
ジャンル:農業 agriculture
地域:沖縄県石垣島市 Ishigakijima Okinawa

15.psdスクリーンショット(2012-09-26 17.02.46).png

6次産業ビジネスの本質を知る泰斗
世界一高く、世界一美味しく、世界一安全なものづくり

関西出身。かつては園芸作物を中心にした農業経営から、既に40年前に6次産業化をスタートしていた。石垣の工場再建のために7年前に来島して以来、プロフェッショナルな姿勢で事業を推進し、世界一高い、世界一美味しい、世界一安全な高付加価値化したオンリーワン商品を完成させた。その後も農業生産過程における国際レベルの認証(有機JAS、ISO14001)を取得するなど、常に前を向いた事業を展開している。また、次の戦略として、美味しいことや健康であることを科学的に証明するための取り組みを始めるほか、農業の本当の大切さを社会に発信すべく、グリーンツーリズム、マリンツーリズム、ヘルスケアツーリズムのプログラム提供により、「楽しい農業」、「儲かる農業」、「文化的農業」の融合した事業に全力を投入している。

■農業生産法人 有限会社やえやまファーム

インタビュー

7.psd

6次産業化の取り組みについて、なぜ始められたのですか?

interview_photo01.jpg私は農家の長男坊主として育ちましたが、農業には疑問を持っていました。農家は生産したものを市場に出しますが、自分で作ったものの価格を人に決めて頂く。つまり、競り・委託ということなのですが、そういう形では後継者ができるはずがない。生産過程の原価に関係なく市場価格に左右されるわけですから、計画的な事業計画というものを立てられない。そんな馬鹿な話は他にはなく、労働と賃金対価が全く合わない。利益が上がらないものに後継者がついていくはずもなく、さらに、下等級というか商品にならないものが沢山できると基本的には二束三文の世界ですから、どうしたらよいかを考え、加工して価値を付けることを始めて、実は40年前くらいから6次産業化を自社で取り組んでしまっています。アメリカやヨーロッパ等のメジャーといわれる会社は、生産から加工・販売までやっている訳ですが、日本では、生産もJAも市場も仲卸業者もそれぞれに活用する。役割があり、古い枠の中で固まっていて革新的にものを見つめることができないのです。しかし、そういったものを早く打開していかなければならないということで、諦めずに一番過酷な石垣島でそのことが証明できるかどうかを今やっています。実際には、自立するために加工・販売まで持たなければいけないので、そうすると原価意識とういうものがある訳です。原価意識を持てば、価格に対する競争原理が働くわけですから、その競争原理の中ではJAも市場も仲卸業者もそれぞれに活用する。 JAの良いところは使っていけばいいということですね。なによりも、市場や仲卸業者に出すために農業があってはいけない。自らのために農業をやって、自立していくために全てに取り組むことが当たり前なのです。

関西のご出身ということですが、石垣で事業を展開する理由は? また、どんな事業を展開していますか?

interview_photo02-1.jpgかつて、石垣でパイナップル加工工場が全部無くなるということで、竹富町、石垣市、JA八重山郡、沖縄経済連で第三セクターの会社を設立したのですが、実質的に運営にまで至らなかったという経緯があって、出荷する場所が無くなってしまったわけです。当時、私どもが生菌制御システムの開発をしていて、パイナップルをカットしても加熱の必要がない無菌の状態で一週間から十日鮮度保持できる装置をライセンスしていました。それを無償で提供して、缶詰ではなくフレッシュの状態で本土に持っていければいいのではないかと、この技術で関わったのが最初のきっかけでした。その後、有志の方が創った会社に少額の出資をしたのですが、結果的に5年で破綻してしまいました。その再建のため7年前に一人で石垣にやってきました。そこで、やるならベンチマークになるビジネスモデルを作ってみようと、前から6次産業的なものをやっていましたから、一貫して全部やってしまおうということで、石垣の特性を分析し、勝つためにはどうすればいいのかということから入っていきました。既に石垣島ブランドがあるわけですから、そのブランドの中のブランドを作っていけば、これはコアビジネスになる。また、当時は産地偽装問題がどんどん表面化されていましたが、私どもは石垣島のものに限定していましたからタイミングも良かった。とりあえず小さくても世界一のものを作ろうということで、世界一美味しいジュース、世界一高いジュース、世界一安全なジュースを作っていこうとしたわけです。そこで石垣島産のパインジュースが生まれました。それに有機JASの認証を受け、ISO14001の認証も受けて、有機JASのほうは一本900mlを2,500円で販売していましたが、たぶん一般的には信じられない価格であると思います。でもそれがどんどん売れていき、完売してしまうのです。それは何故かと言えば、プレゼントされた方がお客様となり、またどこかに送りたいからとリピーターとして待っているという、非常にいい方向にいったわけです。これはとても大事なことで、ブランドを維持するということですよね。なおかつそこにリピーターの方がいて、そのリピーターの方々にこそ裏切らない商品を作っていかないといけないわけです。

今の課題は何ですか?

interview_photo03-1.jpg今は確実な出口(販路)がありますが、そのお客様は、食に対する安全性や食に対しての美味しさというものの価値観を認めていただける方々です。そういう方に買っていただけている現状があっても胡坐をかくわけではなく、次の展開が必要になってきます。それは、例えば牛にしても、Aの5番がいいとかAの4番がいいとか言いますが、何をもって良いと言っているのか。霜がふっていればいいのか、それで、私と大学の医学部と、それに伴う省庁と連携して、牛であればどういう科学的根拠のものがおいしさを呼んでいるのか、健康を呼んでいるのか。それに対してどういう餌を作って食べさせれば、そういう牛ができるのか。さらには、その美味しい牛を食べた人間がどんな風に健康体になっていくのだろうということにも取り組んでいこうとしています。野菜も有機野菜がなぜいいのか、元々野菜の生態系はどこにあったのか、どういう所で育つからいいのか。それは消費者に見えないわけですから、言葉の総論ではなく、科学的根拠に基づいて説明することで誰もが納得する、そういうものを農業は目指さなければいけないと考えています。そのことをきちんと市場まで到達させる、これはバリューチェーンを支える大きな根拠だということですね。そうすれば国際社会でもその会社企業が認められて、信頼を構築できるはずです。

これからの展開をどのようにしていこうとしていますか?

999.jpgまだ7年目ですから、満足のいくことはできないけれど、自分の目の黒い間にはベンチマークになって、「農業は儲かるものなんだよ」と、「補助事業費を貰わなくてもいけますよ」ということを示していきたいと考えています。まず、事業資金の調達で、一般の農家もJAなどから借りるだけではなく、一般市場からも借りられるようにしなければならないと考えます。そのためには、農家自身のこともあるけれど、新しい目、いわゆるインキュベーションの目を育てなければならない。その審査能力を持つ人材を金融機関も作るべきです。自分の事業では、化学製品以外全部、1次産業でできるものは全てやりたいと思うのです。既に蚕の飼育をするために桑の木を植えています。芭蕉布の繊維をとるために芭蕉も植えています。鳥を飼えばマヨネーズまで作る発想で、食料だけでなく一般生活必需品の大半は1次産業で作れるはずですから、それを全部細かくやる。そしてなおかつそれを小売まで自らでやる。また、自分はグリーンツーリズムやマリンツーリズム、ヘルスケアツーリズムもやっていきたいのですが、それはなぜかというと、グリーンツーリズムをやって農業とはこういうものだということをきちんと教えていかなければいけないわけです。そういうカリキュラムも作る。それを大きなフィールドの中で少しずつですけれどやっていく、「楽しい農業」、「儲かる農業」、「文化的農業」、そういうものを全部やっていく、それがセットだということです。本物の農業の体験、疑似体験を実施すれば、人は少ないけど確実に集まると信じています。それを見て「やっぱり農業は大変なんだ」とか、「楽しいんだ」とか、色々な思いを持たせながら自分で考えさせて、正義感ある人材を育てていくということですね。それが最終目標です。利益はそこに全部投資していきます。

サポーター

7.psd

厳しい6次産業化ビジネスを共に歩むプロフェッショナル、
ハイクウォリティーな商品づくりに挑むサポーター

研究・開発が明日の企業を創る。

support_photo01-1.jpg名称:株式会社アイエフリサーチ
ジャンル:農業技術開発/鮮度保持技術開発(素システム特許)
自然生態や栽培、養殖、飼育された素材をより天然に近い形で食卓に提供できる「素(もと)システム」を開発、加工・流通を支える技術サポーター 。





沖縄県産の農産物を独自の技術で加工を行うJAS有機加工食品認定工場

support_photo02-1.jpg名称:株式会社石垣島サプライ
ジャンル:農産物加工
農産物、畜産物、水産物の加工。塩、味噌、醤油、酢、清涼飲料水、ジュース、冷菓、缶詰、惣菜などを製造するパートナー。

達人からのメッセージ

7.psd
◆達人の第6感
市場や仲卸業者に出すために農業があってはいけない。6次産業の一番の弱点は工場が一年中回らないということ。それを回すためには複合的なビジネスをしなければならない。そのビジネスのカギは「販路」である。

◆達人の教訓
競合他社メーカーに勝てますか。勝てるくらいのものをお持ちですか。実際食べて、美味しくて、センスよくて、欠品を出さないだけの実績があって初めてできる。その中で、100円で作ったものを500円で売れる人だけが残るのです。

有限会社やえやまファームの製品

001 マンゴー飲料
沖縄県産マンゴーは亜熱帯の気候、豊富な水源、栽培に適した土壌に恵まれひとつひとつ丹精込めて育てられている。その中でも鮮度、糖度、酸度のバランスのとれた樹熟原料を厳選使用したマンゴー飲料(5,000円)は、濃厚ながらもすっきりとした逸品。

写真1.jpg

002 パイナップルジュース
石垣島産パイナップルジュースは、亜熱帯の気候、日照、豊富な水源、栽培に適した土壌に恵まれた条件で育てたパイナップルの中でも鮮度、糖度、酸度のバランスの取れた完熟の原料のみを使用した、「無添加、無調整」の100%ストレートジュース(1本2,100円)。

写真2.jpg

ページの先頭へ