日本信頼農業株式会社

達人名:長濱三成(日本信頼農業株式会社 代表取締役会長)
ジャンル:農業 Agriculture
地域:宮崎県都城市 Miyakonojyoushi Miyazak

data_photo01.jpgスクリーンショット(2012-09-26 17.02.46).png

日本の野菜を食べたことのない未開拓の大市場
韓国をターゲットにした商品開発の仕掛け人

宮崎県都城市出身。代々、一族で経営をしてきた農業資材などを扱うサンコー薬品株式会社を引き継ぐ。また自ら親韓友好協会を組織し、昔から韓国の金融、経済の要人との交流を深めてきた。こうした人脈のなかで韓国のホテルチェーン関連から、日本の農作物を韓国で展開する話が持ち上がり、地元宮崎県の農作物の輸出に着手することを決意。初めは農家から買い取った農作物の販売を行っていたが、品質管理の観点から、自ら生産を手掛けるようになり、日本信頼農業株式会社の設立に至る。現在は、韓国市場向けに日本のキュウリや白菜などの野菜の生産を行い、それらを使った加工品の開発を進め、都城市、宮崎県を巻き込んだ海外輸出への展開を試みている。

■日本信頼農業株式会社
http://www.goldnekka.com/index.html

インタビュー 

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日本信頼農業株式会社の設立経緯と事業内容を教えてください。

interview_photo01.jpg日本信頼農業株式会社は農作物を海外に輸出することを目的に設立した会社です。寒冷地域である韓国では野菜の栽培が難しく、食糧の多くは輸入に頼っています。そこで、日本の白菜、キュウリといった野菜を韓国向けに展開できないかということを考えつきました。私はもともと無農薬栽培の農業資材を扱う会社を経営しており、韓国企業との付き合いも長いので、国内の農家が手掛けた農作物を韓国に輸出するための手助けをしていました。農作物はお客様の口に直接入るものですから、自分の手で作ったより安心安全なものを、自信をもってお客様に販売したいと考え、自ら農作物の生産に着手しました。ソウルには1400万人規模の市場があり、その約20%の280万人が日本産の野菜を食べたと事が無いと聞いています。日本の野菜への評価は「一度でいいから食べてみたい」と言われるほど高いものです。そんな巨大なマーケットに、これまで日本はほとんど手を付けて来ませんでした。韓国でキムチに用いられている白菜、キュウリと日本のものとでは、同じ野菜でも食感も味もぜんぜん違います。ですから、日本の白菜やキュウリでつくるキムチを韓国で売れば面白いのではないかと考えました。その他にも、韓国ではインスタントラーメンはちぢれ麺のものしかなく、日本のようなストレート麺は韓国の人々は食べたことがないことから、こうした加工品の開発も進めています。日本にあって韓国にないものを新たに韓国の一般大衆市場向けに開発を進めているのです。

韓国市場での販売戦略、また当時の課題についてお聞かせください。

interview_photo02.jpgターゲットを韓国と設定したもうひとつの背景は立地です。実は、農産物を輸送する場合、宮崎県から東京とソウルとでは、所要時間がほぼ同じです。このような環境から、これまで殆ど手つかずだった「野菜」の韓国進出を狙いました。農業分野において、海外輸出が難しいとされる大きな理由として、国際取引の場合は契約内容を守らないと厳しいペナルティが課せられるということがあげられます。そのため、天候や自然災害などで生産量が左右される農作物を扱う事にはかなり慎重にならざるを得ません。また、相手国の文化や慣習、歴史的背景にも配慮することが大事です。韓国は儒教の国です。人間関係における信頼がなければ韓国企業と取引するのは難しいでしょう。当然、交際費もかかっています。ところが農業において交際費を使うという概念をもっている農家は非常に少ないのが現状です。しかし、こうしたハードルを一つひとつ乗り越えながら、韓国市場に日本の農産物を送り込んでいきたいと思います。

海外展開について今後の展望や問題点、国の制度に期待することなどご意見をお聞かせください。

interview_photo03.jpg日本の農家は、生産に関してはプロですが、販売に関する知識がほとんどありません。海外へ輸出を考えた場合、対象国についての知識も必要になります。その土地の文化についても造詣が深くなければビジネスはできません。言語の壁もあります。また日本の農業では高齢化が進んでいますが、若者にとっては海外輸出というスケールが大きな仕事ができるのであれば、同じ農家でも将来性を感じてもらえるのではないかと私は考えています。農作物を手掛けるということだけでなく、それをいかに大規模な海外マーケットで販売していくか、そうした営業的視点で戦略的な目標を持つ企業であれば、若者も夢を持てるのではないでしょうか。キュウリを生産しているビニールハウスでは、親会社であるサンコー薬品が開発したゴ−ルドネッカ(農水省認可あり)という土壌改良資材を用いて土地の活性化を図っています。これは天然資材のみでできており、広葉樹の木酢液と木炭を組み合わせたもので、線虫対策では100%の効果をあげているものです。ハウス内で肥料の匂いはないでしょう?狭い密室空間では匂いが社員の働く環境に影響がありますから、従業員への気配りもしています。農協及び県の指導でハウスではこうした身体にも自然にもやさしい資材を使用しています。また、他農場については完全無農薬で付加価値の高い野菜づくりに取り組んでいます。

海外展開について今後の展望や問題点、制度に期待することなどをお聞かせください。

interview_photo04.jpg海外展開についてですが、今、都城市内にある農業法人の代表や市の担 当者らを交えて、農作物の海外展開についての情報交換会を開くなど、地元都城市やまた日本全国の他の地域の農家の方々と連携しながら、韓国市場へ農作物を輸出していくための施策を練っています。そこで私がよく主張することは、“日本の農業を輸出する”ということは、農家が直に海外と交渉しなければ意味がないということです。例えば間に商社が入ってしまうと、生産農家にとっては取引が単なる国内取引になってしまい農家側の利益も小さくなってしまいます。TTPの問題など、日本の農作物の海外輸出に対する期待は高まっているでしょう。私たちは、韓国への輸出のノウハウを持っていますから、ぜひ今後その道を切り開きたい。日本国内の競争ではなく、日本の農業の海外輸出に風穴を開けるべく、邁進していき たいと考えているのです。

サポーター

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日本で最も韓国に近い九州から農作物を輸出する
日本信頼農業株式会社のバックグラウンド

若い人たちが働く、農業の現場。安全安心な野菜づくり

support_photo01.jpg作業現場:キュウリの生産を行うビニールハウス
日本信頼農業株式会社のキュウリの栽培を行っているビニールハウスでは、若い人たちが農作業に励んでいる。胸には放射農測定機が下げられており、安心で安全な野菜の生産現場を保証している。





島津家の文化が息づく、宮崎県都城市

support_photo02.jpg地元の地域:都城市
2006年に、4つの町が合併し、新たに都城市となった鹿児島と宮崎の中間地点にあたる主要都市。薩摩を根拠地とする大名家であった島津氏が治めた土地。日本信頼農業株式会社により地元ぐるみで農作物の輸出が進められている。

達人からのメッセージ

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◆達人の第6感
質のいい野菜が自国で収穫できない韓国で、一般市場に日本の野菜を投入すれば、日本の野菜を食べたことのない人たちに受けるのではないか。

◆達人の教訓
海外と取引を行うのであれば、品質に徹底的にこだわるべし。自社の信用、日本の信用を守ることが大切。

日本信頼農業の製品

001 キュウリ
無農薬有機で生産しているキュウリは、昔ながらのキュウリの味がする。かじるとキュウリ独特の甘みとフレッシュな水分が口に広がる。ハウスの中は温度管理、取り扱い資材の管理まで万全だ。

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002 ウイルスショッカー
親会社のサンコー薬品が開発した「ウィルスショッカー」自然の森の香り」の香料を使用し、働く人の環境を考えた天然成分 100%の農業資材だ。

商品紹介2.jpg

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